授乳
「彫刻と木版画 2足のわらじ」彫刻科出身の私が木版画もやるようなったのは全くのひょんなことから・・
ひょうたんからこまとはまさにああゆうことを言うのでしょうね。
当時私は二人目を生んでまさに桶谷式母乳育児の真っ最中。
仕事より子育て三昧の日々。
ところがある日突然働け、働けのご託宣。
実は主人が友人二人とやっていた写真アルバムの会社がダメになって
急遽私「彫刻と木彫・二足のわらも働くことになり就職活動開始
でも彫刻科出身の35歳過ぎなんてつぶしがききません。
工芸デザイン関係とか出版社とか面接に行きましたが不採用。
ところが御茶ノ水のある出版社の編集長の一言がその後の私の
木版画制作へと繋げてくれたのですから、今となっては不運に大感謝です。
就職の面接だと言うのに母乳育児真最中だった私のおっぱいはパンパン、
昼時でパットににじんでくる母乳が気になりついつい編集長の前でおっぱいの話を
あれこれしてしまったらしいのです。
「雇ってはあげられないけど、あなたのおっぱいの話、面白いから
文章と木版画にしてらっしやい3ページ載せましょう」一応今までやってきた仕事の
彫刻写真とかデッサンとか木版画の年賀状とか参考資料に持っていたので、
それを見た編集長の口から木版画という一言が出たのでしょうね。
それがあの「宇賀地洋子のおっぱい話シリーズ」。
はじめての母乳育児にまつわる色々な話を木版画と短文につづったものでした。
婦人生活社「手づくりママ」1988冬号に記載、それを今度はたまたま
国立市の画廊「荘」の小林さんと言う方が見て下さって個展をしませんかと
声をかけてくださったのが、その後の私の個展の始まりです。
以来個展をしませんかと声をかけて下さる方達のお陰様で2012年の1月で合計64
今に至っていると言うわけです。
1回目は1989年春「おっぱい話シリーズ」と「ひらがな母子シリーズ」
この時の「母子まんだら」を田舎の母は私の原点だからこの先どこで個展をしても
「母子まんだら」だけは飾ったらと言ってくれました。
確かに私の原点です。私の作品は彫刻も木版画も全て私の日常生活からうまれてくるものですから。
子供の成長と共に作品も変化し大別すると
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母子ひらがなシリーズ A母と子いろいろシリーズ B子供時代シリーズ 
C地球・人・自然シリーズD想いシリーズ Eひとことシリーズ。
こんな具合ですが、今ではもう子供達二人とも社会人、自然に子育てシリーズから
夫婦シリーズへと新しい流れもうまれてきました。
自分でもこの先どう展開していくか分かりませんが、まずは初期の母子シリーズから紹介しましょう。
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